2. フランチャイズチェーンへの加盟


 開業するにあたっては、フランチャイズチェーン(FC)に加盟するという選択肢も考えられます。  最近では、生活衛生業種はもとよりさまざまな分野でFCが展開されています。そのメリット、デメリットを理解し、良い本部と悪い本部とを見極めることが重要です。
 

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FCのメリット、デメリット

 



 ア メリット

@  未経験の分野でも開業することができる
   独力で開業するには、経験を積みながら業界知識やノウハウを身に付けたり、商品の仕入れ先や販売先を確保したりしなければなりません。FCに加盟すれば、本部が経営指導を行い、商品等を手当てしてくれます。FCとは、開業にかかる時間とノウハウを節約できるシステムだということになります。
A  FCの知名度やイメージを利用できる
   本部が宣伝広告を行ってくれるし、チェーンの統一されたイメージを利用して顧客にアピールすることもできます。
B  商品等が安定的に供給される
   商品や原材料、ソフトなどを本部が安定的に供給してくれるので、加盟店は仕入れに手を煩わせることなく販売に専念できます。また、本部が一括して大量 に仕入れるので、通常、仕入れコストは安くなります。
C  経営管理を本部が代行する
   経理などの事務処理を集中的に行う本部は少なくありません。各加盟店の端末機と本部とのホストコンピューターとを結んで、日々の売り上げや経費の管理などを行っているFCもあります。


 イ デメリット
@   独自性を発揮できない
   加盟店の経営者は本部の従業員ではなく、契約上は独立した事業体です。しかし、事業の運営に関しては本部の指示に従わなければならないので、完全に独立しているとはいえません。例えば、商品構成や内外装、開店・閉店の時刻などは本部が決定します。  したがって、独自性を発揮して事業を営みたいと考えている人にとっては、FCはふさわしい事業形態ではありません。
A  契約条件が画一的
   契約条件は本部主導で一律に定められ、加盟希望者の希望する条件は受け入れてもらえません。
B  長期にわたって契約に拘束される
   契約期間は一般的に5〜10年程度と長期にわたります。明らかな契約違反がない限り、契約期間内の解約はできません。ノウハウを習得したからといって、勝手にチェーンを離脱して営業することはできません。
C  本部の営業不振や倒産によってダメージを受ける
   本部が営業不振に陥ったり倒産した場合、たとえ加盟店の経営が健全であっても、商品等の供給がストップしたりイメージが悪化したりすることによって、大きなダメージを受けます。


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FC本部のチェックポイント

 

 

@  社会的な評価を受けているか
   FCの知名度やイメージを利用できるのがFCのメリットです。社会的に評価の高いFCほど加盟店はこうしたメリットを享受できます。
 社会的な評価は新聞や雑誌などのマスコミに頻繁に取り上げられているかどうかで、ある程度は判断できます。
 また、(社)日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の登録フランチャイザーかどうかも重要なポイントです。ちなみに、JFAにはFC加盟希望者に対して、登録フランチャイザーについての情報を提供する制度もあります。
A  直営店の業績は悪くないか
   本部は直営店を運営することで蓄積したノウハウを加盟店に提供します。したがって、直営店の業績が悪ければ、提供するノウハウもあまり期待できません。
B  法定開示書面を交付しているか
   小売業と飲食店のフランチャイザーに対しては、契約前に加盟希望者に一定の事項(法定開示事項)を開示することが法律で義務づけられています。それを書面 にしたのが法定開示書面です。
 サービス業は対象ではありませんが、良心的な本部であれば少なくともこの程度の事項は開示しています(JFA登録フランチャイザーは必ず開示しています)。
 必ず契約前に法定開示書面の交付を求めるべきです。交付を拒む本部とは契約しないほうが無難でしょう。
C  もうけばかりを強調したり、契約を急がせたりしないか
   「小資本で必ずもうかる」といったセールストークは要注意です。わずかな資金で買ったノウハウで大もうけできるほど、商売は甘くはありません。優れたFCであってもリスクは伴うので、まともな本部ならこのようなセールストークはしないはずです。
 また、仮契約を締結したり申込金を受領したりせずに、とにかく本契約を急がせるところも要注意です。

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