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法律相談

 日頃の営業活動の中で、店舗の貸借、売掛金の回収等に関するトラブルなどについて、専門的なご相談に対応するため、弁護士による相談指導を月1回実施しています。 ご相談は無料、秘密厳守です。ぜひご利用ください。

◎実施日

   毎月第3火曜日

   ※平成24年3月は第3水曜日(3/21)となります

◎時間(各1時間)
   @10:00〜
   A11:00〜
   B13:00〜
   C14:00〜
   D15:00〜

◎お申込
   事前に電話にてご予約ください。

   電話 03−3445−8751

◎対象者
   各東京都生活衛生同業組合員の方
   (組合員でない方も利用は可能ですが、希望者が多数の場合は、組合員の方を優先とさせていただきます。)

相談事例
建て替えのために店舗を明渡し、建て替え後の新店舗を貸借する場合、契約上で留意すべき点を教えてください。
客からのクレームについて、どのように対処すべきかと頭を悩ませています。
近隣の相場よりも高めに設定されている現在の家賃を、家主に減額してもらうことはできるのでしょうか。
70万円の売掛金の未払い分を支払ってもらえず、このままでは時効で消滅する恐れがあり、困っています。
経営者としてもっと利益を伸ばしたいのですが、客の心も、従業員の心もつかめずに困っています。
店舗賃借権の譲渡と造作買取請求について、賃借人にどのように話をしたらよいでしょうか。



建物の建て替えのために店舗を明渡し、建て替え後の新店舗を貸借する場合、家主との契約上で留意すべき点を教えてください。

 私は20年前から都内で貸店舗を貸借し、美容室を経営しています。実は最近になって家主のほうから、敷地を有効利用するために、建物の建直しを予定している旨を伝えられました。完成は約1年後で、新しい建物ができあがり次第、1階の一部である9坪分を引き続き貸借してもよいと言ってくれています。店舗の内装と外装も、借り主である私の希望を取り入れて施行する心づもりがあるからと、明け渡しの契約について打診されました。

 今の借店舗を家主に明渡すにあたり、どのような点に注意したらよいでしょうか。


 現在の店舗を20年前から貸借しているということですので、このケースでは借り主側に、いわゆる借家権が発生しているものと思われます。

 建物の建て替え期間中に立ち退き、新建物の完成後、新たに店舗を貸借するという場合、借り主側が家主との取り決めの中で留意すべき点は次のとおりです。

@ 立ち退きの期間は、いつからいつまでか。
A 立ち退き期間中の仮店舗を貸借する場合、家賃の負担や営業補償の有無。また、新店舗の内装、造作の工事費用額と、家主側の費用の負担、補償の範囲について。
B 新建物の給排水衛生、ガス設備などは、どちらがどこまで施行するのか。その際、工事費用の負担額はどうするのか。
C 新建物の引き渡し時期はいつか。
D 新建物で営業を再開するにあたって、賃貸借契約条項の事前合意について。
E 新建物の引き渡しが遅れた場合、家主側の損害賠償(違約金の支払い)の予定について。

 少なくとも、以上の6つについて明確に取り決め、明け渡し前に書面にしておく必要があります。とくにBの水回りの問題は、美容室を営業していくうえで最も重要なことですから、明け渡し前にあなたの希望条件を家主側にはっきりと示すほうがいいでしょう。設計図などで具体的に示して、事前に家主の同意を書面で取りつけておくよう、おすすめします。

 場合によっては、工事費用の相当額を家主に負担してもらい、あなたのほうで工事を施行することも考えられます。




客からのクレームについて、どのように対処すべきかと頭を悩ませています。

 都内で美容室を開いておりますが、先ごろ、22才の女性客から髪の毛の色素を抜くブリーチを依頼されました。私としては、ブリーチを行うと髪の毛が痛むことがあると説明し、先方もそれを了解してくれたので、希望どおり、2回に分けて実施しました。

 ところがその後、先方から「思った以上に髪の毛が痛んだ」というクレームが寄せられました。さらに、客とどういう関係の相手か知りませんが、素性のわからない男性から、その件に関して脅迫めいた電話が2回ほどあり、困っています。

 後でわかったことですが、この女性客は私の美容室でブリーチを受けた期間中に、友人からも髪の毛に色を入れてもらったことがあるという話を聞きました。

 責任の所在がはっきりとしない不当なクレームとはいえ、店の信用にも関わる問題です。どのように対処したらよいでしょうか。


 一般的なブリーチのやり方には、おだやかなものから髪の毛がかなり痛む可能性のある方法まであるようです。あなたがどの方法を取ることにしたのか、相手の客に対してどの程度の説明を行ったのか、また相手がこれについて同意したうえで行われたのかどうかが問題となります。

 あなたの場合、「色を抜いたり、入れたりすることで髪の毛が痛むおそれがある」とはっきりと説明をしたうえで相手もそれを承知して依頼したわけですから、客はその結果を自ら甘受すべきでしょう。美容室で通常行われているブリーチの方法で、「説明」と「同意」の手順を踏んで行ったものである以上は、店には責任がないと言えます。

 また、ご質問でもうひとつ問題があると思われるのは、客があなたの店以外でも、同じ期間中に平行してブリ−チを受けていた点です。客の髪の毛が痛んだ原因がどちらにあるのか明確にしてもらうためにも、場合によっては、診断書を求めてもよいと思います。

 次に、素性のわからない人物から、脅迫的な電話があるとのことですが、これには毅然とした態度を貫くことが大切です。あなたが相手を恐れるあまり、あいまいな応対をしてしまうと、相手が図に乗っていろいろな言いがかりをつけてこないとも限りません。

 場合によっては、警察にこれまでの経過と状況を申し立てて、警告や捜査、その他の刑事的措置を取ってもらうことも可能です。もしも警察のほうで刑事事件になる可能性が小さいとして、容易に動いてもらえないときには、弁護士に依頼するという手立てもあります。弁護士を通じ、裁判所から「執拗に店に押しかけての面会強要や電話をかけてはならない」という旨の仮処分命令を受けることも考えられます。

 このようにいくつか方法がありますが、大切なのはあなたが不当な要求に対し、断固として断る基本姿勢を貫くことです。




近隣の相場よりも高めに設定されている現在の家賃を、家主に減額してもらうことはできるのでしょうか。

 私は昭和33年から現在の店舗を貸借しています。しかし当初に比べて、今や売り上げが月平均100〜150万円も落ち、経営の悪化に苦しんでいる状態です。

 現在の家賃の支払いは月額433,400円で、1坪あたり11,000円ですが、近隣の相場を調べたところ、1坪7,000円〜8,000円程度ということです。また「3ヵ年ごとの賃料改定に際し、借り主は新賃料の1ヶ月分を家主に改定料として支払うものとする」という特約により、これまで改定料を2回支払ってきました。

 景気も今ひとつですし、家主に交渉して、家賃の減額を請求することはできるのでしょうか。


 家賃の見直し請求についてのご質問ですが、借家法第7条によれば、従前の賃料が公租公課の増減、土地または建物価格の高低、近隣の賃料に比較して、不相当になった場合は、家賃の改定ができることになっています。

 新しい賃料の決定方法には、通常、スライド方式、利回り方式、比準方式、差額配分方式の4つの方式がありますが、これまでの裁判例では、どれか1つの方法によって決めるのではなく、それぞれの要素を加味したうえで決定しているケースが多いようです。4つの方式の詳細は次のとおりです。

@スライド方式とは従来の家賃に変動率を乗じたもので、次の方式で算出します。(現行賃料−諸経費)×変動率+現在の諸経費

変動率には土地または建物価格の上昇率、近隣の地価の上昇率、地代・家賃指数の上昇率、消費者物価の上昇率などがありますが、裁判例では、消費者物価指数を考慮して算定するケースが多いようです。

また、この場合の諸経費とは、地代相当額、建物の減価償却費及び修繕費ということになります。

A利回り方式では、現在の賃料決定時の純賃料利回りを求め、求められた純賃料利回りを現在の敷地及び建物の価格に乗じ、これに必要経費を加えたものです。

B比準方式は、近隣または類似地域の賃料と比較して、新しい家賃を決定するものです。

C差額配分方式では、敷地及び建物についての新規賃料と実際の実質賃料との差額を家主・借り主の双方に適性に配分し、家主に帰属する部分を実際実質賃料に加算して求めます。この場合、配分率は賃貸借の個々の事情に応じて、2分の1ないし3分の1とされることが多いようです。

 以上のことを念頭におき、まずは家主に交渉を持ちかけてみることです。合意が得られないときは、場合によっては、簡易裁判所に賃料減額の調停を申し立てられてもよいと思います。




70万円の売掛金の未払い分を支払ってもらえず、このままでは時効で消滅する恐れがあり、困っています。

 2年前にエステを始めるにあたり、器械と化粧品をセットで購入しました。化粧品を大量に購入すれば安くなると持ちかけられ、相当量を購入してしまいました。その際、仲介の業者が、私の希望があれば20%引きで買い取ってくれるということだったので、90万円相当の化粧品をその業者に売りました。しかし、今なお約70万円の売掛金を支払ってくれず、困っています。

 弁済期は平成7年2月末日限りの約束でしたが、いくら催促しても、いっこうに支払いに応じてくれないのです。売掛債権をそのままにしておくと、時効で消滅してしまうと聞き、心配しています。どのように対処したらよいのでしょうか。


 売掛債権には、弁済期より2ヵ年で消滅時効にかかってしまいます。時効を中断する方法には、請求、差押え、仮差押えまたは仮処分、承認という方法があります。なかでも「請求」には裁判上の請求、支払い命令、和解のための呼び出し、任意出頭、破産手続き参加、催告の6種類があり、相手がいっこうに応じないケースでは、裁判上の請求として裁判所に訴えを提起するのがよいでしょう。

 ただし、あなたの場合は、2ヵ年の消滅時効期間の満了が迫っていますので、裁判上の請求を準備するための時間的余裕がありません。まずは一刻も早く、内容証明郵便で催告することが必要です。

 催告とは、債権者が債務者に対して、債務の履行を請求する意思の通知です。本来は電話など口頭で行ってもよいのですが、後日の証明のためにも、配達証明付内容証明郵便を送付するのが確実な方法といえます。さて、債務者に催告の通知が到着したことにより、その時点で時効中断の効力が生じますが、これだけではまだ不完全です。さらに6ヶ月以内に裁判所へ訴えを提起し、又は支払い命令の申し立てを行う等によって、時効中断の効力が確定的なものとなるからです。

 そのためにも、催告書が債務者に無事到着することが重要です。とはいえ、内容証明郵便が債務者不在のため配達できなかったときは郵便局員が「郵便物を郵便局で保管しているので、10日以内に郵便局で受 領されたい」と記載した不在配達証明書を先方においてくることになります。しかし、もしも期間中に先方が受け取りにこなかった場合は、郵便物は差出人に戻されてしまうことになってしまいます。

 こうしたケースがたまにあるようですが、裁判例では次のように、相手が不在で催告書を受け取らなかった場合であっても、時効中断の効力を認めた判例があります。「債権者は自己のなしうる限りのことをなしたもので、権利の上に眠っているとはいえないし、右の内容証明郵便が不在のために被告ら(債務者)に到着しなかったとはいうものの、郵便局員が不在配達通知書を被告に差しおき、被告らが一挙手一投足の労によりこれを受領することが可能となっていたものであって、これにより権利者の権利主張がされ、時効の基礎となる事実状態が破られたものと考えることができる。したがって、本件の催告は、遅くとも内容証明郵便の留置期間満了の日である○月○日の経過をもって、被告らに到着したものと同視し、催告の効果を認めるのが時効制度の趣旨及び公平の理念に照らし、相当であると解される」。

 しかしながら、債務者が所在不明の場合とか、長期不在の場合には、上記裁判例によっても時効中断の効力を認められるのは難しいと思われます。ですから、債権者サイドはふだんから債務者の所在を確認しつつ、早めに時効中断の措置を取る必要があります。




経営者としてもっと利益を伸ばしたいのですが、客の心も、従業員の心もつかめずに困っています。

 美容院を経営していますが、売り上げが年々増加しているにもかかわらず、忙しいばかりで利益が残りません。昨年度は年商1,800万円、人件費600万円、利益180万円でした。経費の中に個人家計支出分が120万円あるので、経営者の実質収入は300万円となりますが、売り上げのわりに収入が少ないように思います。

 また、今時の客の心がつかめないのも悩みの種です。質のよい材料をすすめれば「値段が高い」と断られ、では安いほうが喜ばれるのかと、セット価格で10回コースを用意したところ、お金を払っておきながら、3回目以降の来店が途絶えてしまうという具合です。全くどういう気持ちなのか、理解に苦しみます。

 加えて、従業員の使い方にも難しさを感じています。以前は息子が手伝ってくれましたが、意見が合わず、ほかの店に勤めてしまいました。今は美容師の資格を持つ嫁に手伝ってもらっていますが、なかなかこちらの言うとおりに動いてくれず、困っています。顧客と個人的に付き合っているのを注意して以来、仕事が投げやりになったようにも思えます。

 ほかにもパート社員が3名います。1人は平日4時間勤務の主婦ですが、小さな子供がいるので突然休むことがよくあり、もっとよい人がいればやめてもらいたいと思っています。いっぽう土日のみ勤務しているもう1人は、最近になってようやくやる気が出てきたようで、もっと出勤日数を増やしてほしいと言っています。あとの1人も働き者で助かっていましたが、細かいことで叱ったら、翌日から来なくなってしまいました。こちらから連絡すれば出てくると思うのですが、人件費を減らすためにはこのままにしておこうかと迷っているところです。

 とにかく売り上げを伸ばすために、何か行動を起こそうと考えています。チラシでも配ろうかと思っていたところ、駅のホームの看板に空きが出たと聞き、広告を出すことを決めました。費用は看板の制作費が45万円、掲載料1ヶ月8万円です。近くの美容院で行っているクセ毛直しのパーマを自店でも行っているのをアピールするのが目的です。でも、果たしてこれで売り上げが伸びてくれるだろうかと不安です。



 美容業の平均では、1人あたりの1ヶ月の売り上げ高が56万円です。先生2人と補助社員が実質2人ですから、年間売上げ2,400万円は可能ではないでしょうか。

 看板の効果ははっきり言って速効性が少ないと思います。クセ毛直しのパーマはそれほどニーズが見込めませんし、競合店との張り合いに無駄なエネルギーを使うことになりそうです。その費用は別の何かに使うほうがよいのではないでしょうか。

 売上げを伸ばすためには、来店客にリピートしてもらうことが鍵になります。顧客が美容院に来るのは、必ずしも完璧な美容を求めているのではなく、生活が快適になるレベルを求めているのです。3週間おきに通うなど、定期的な生活習慣となっている場合が多いので、負担を感じない価格設定で、あまり時間もかからないサービスが求められます。

 そこに強引な誘いで断れない雰囲気があると、「次は他の店に行ってみよう」と思ってしまうのではないでしょうか。つまり、客のほうに選べる雰囲気があることが、店の繁盛につながるのです。

 また、今後のことを考えると、自宅待機のパート社員にも、やめないように誘ったほうがよいと思います。主婦のパート社員は出勤日数を減らし、その分、他の社員の出勤日数を増やすことで調整してみてはいかがでしょうか。美容師のお嫁さんにも、少なくとも息子さんよりは我慢強いことに感謝しましょう。

 人は誰でも自分のやり易い方法で働くほうがやる気が出るものです。頭ごなしにダメと決めつけず、「どうしてその方法で行うのか」と相手の考えを聞く耳を持つことも大切です。理解しあって信頼関係が生まれれば、全員が明るい気持ちで働けるので、お客に対する気配りも行き届くようになり、顧客のリピートを促進することにもなるでしょう。




店舗賃借権の譲渡と造作買取請求について、賃借人にどのように話をしたらよいでしょうか。

 23年前から現在の店舗を賃借し、飲食店を営んでいます。約2,000万円をかけて改装した店ですが、近隣に飲食店が増加した影響もあり、最近は経営が思わしくありません。

 そこでこの際思い切って、店の造作も含め、賃借権を第三者に譲渡したいと考えているのですが、家主に承諾してもらえず困っています。家主のほうでは「ビルの1階部分のこの店舗を自分の会社の事務所に使いたい。造作はそのままにしておくよう」といっています。

 賃貸借契約書の条項の中には、「賃借権の譲渡に関しては賃借人の承諾が必要」とあります。さらに「賃借人は造作買取り請求をできない」旨の定めもあり、賃借人側に不利な条件と思えるのですが、契約を交わした以上は、家主の言うとおりにしなければいけないのでしょうか。


 賃借権の譲渡については、民法第612条第2項により、「賃借人が賃貸人の承諾を得ないで賃借権を譲渡したり、転貸した場合、賃貸人は賃借契約を解除することができる」と定められています。

 しかしこれまでの裁判例では、賃借権の無断譲渡や無断転貸のすべてが契約解除の理由とされているわけではありません。「賃貸人に対する背信的行為と認めるにたりない事情がある場合」には、賃貸借契約の解除権は発生しないとされており、この考え方は確立した判例法理となっているのです。

 例えば営業用建物の場合、個人営業を法人(会社)営業としたケースでは、賃貸建物の使用収益に実質的な変更がない場合は「背信的行為と認めるにたりない」とみなされます。

 しかし、使用収益の主体が法人であっても、「出資者や出資割合が大きく変わったり、代表者の変更により経営の実権が実質的に第三者に変わった場合」には、賃貸人との信頼関係を破壊する譲渡・転貸と認められる場合が多いのです。また、法形式を「経営委任」としても、それが実質的に、第三者による独立した使用収益と認められる場合も同様です。

 以上により、あなたが賃貸人の承諾を得ないで賃借権を第三者に譲渡するのは、賃貸人との信頼関係を破壊するものとして、賃貸借契約を解除されることになってしまうので、この方法は取れないことになります。

 いっぽう造作の処理についてですが、あなたと賃貸人の間で交わされた賃貸借契約は23年前のものなので、これには旧借家法が適用されることになります。

 旧借家法第5条には「賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具、その他の造作があるときは、貸借人は賃貸人に対し、賃貸借終了の場合において、時価をもってその造作を買い取るべきことを請求することができる。賃貸人より買い受けた造作についても同様である」という旨の造作買取請求権が定められています。

 賃貸借終了時に、賃借人が付加した造作を取り外して建物を明け渡さなければならないとする規定は、造作の価値を著しく減少させることになり、賃借人にとって不利益となりますが、賃貸人にとっても同一の造作を新たに設置するのは不便きわまりないことです。しかし造作買取請求権の行使により、双方の不利益が回避できると考えられているのです。

 これまでの裁判例で認められた主な造作としては、物干場、台所釣戸棚、襖、障子、雨戸、電灯設備、水道設備、ガス電灯の施設、引込み工事、ガスメートル器、配湯器及び配管、自動車車庫の土間の土間のコンクリート舗装、レストラン用店舗の調理台、空調、ボイラー、ダクト設備一式等があります。

 また、賃借人が賃貸人から買い受けた造作も、建物の客観的使用価値を増加させるかどうかにかかわらず、買取り請求が認められます。

 あなたと賃貸人との賃貸借契約書の中では、造作買取請求権を行使できない旨の条項があるとのことですが、これは旧借家法第6条によれば無効になります。賃貸借契約終了前にあらかじめ買取り請求権を放棄するという特約は、賃貸人に不利なためです。

 ただし、平成4年8月1日以降に締結された建物賃貸借契約では有効とされているので、注意しましょう。また、賃貸借終了後になされた造作買取り請求権の放棄は有効とされているので、この点も十分に注意してください。





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