第3章 簿記の基本原理 5
試算表のまとめ
 試算表とは,日記仕訳帳から総勘定元帳への転記について,通常は毎月末日に正確に転記しているかの試算のための全科目,金額の集計表で,事例では,取引件数も少なかったので,12月末の試算表を参照されたい。
 別表の決算精算表は12月残高試算表を兼ねているもので,試算表の様式は下図のとおり合計残高試算表,残高試算表並びに合計試算表などがある。
精算表のまとめ
 精算表とは,12月末の営業取引の集計に対し年末の決算修正事項の決算取引を計上しその増減額を資産負債性分と損益性分に分割し計上する方法で,別 表の決算精算表を参照されたい。表中の上部が損益決算書の内容で,下部の財産計算が貸借対照表の内容となる。
 もちろん,前項の総勘定元帳の終りの口座に資産負債性科目と利益損失性科目の2つを分割集計している。
 利益損失性科目表が損益計算書となり,一方,資産負債性科目表が貸借対照表となる。
決算諸表の作成
 上記のとおり,精算表においてまとめる方法と総勘定元帳によって計上する方法がある。
いずれも,この記帳演習において事例で示してみた。十分に検討されたい。
 また,これら二表書の決算書の様式としては勘定式と報告式の2通りあるが一般 的には勘定式で,税務申告の損益計算書は報告式となっている。

合計残高試算表 残高試算表


図表 3-9決算精算表

平成 年12月31日(単位:円)

備考:出金(借方),入金(貸方)とする。


図表 3-10決算諸表の作成例
@ 損益計算書(勘定式)

自 平成 年 月 日
至   同 年 月 日


A 貸借対照表(資産負債調・勘定式)

平成 年12月31日現在


B 損益計算書(報告式)

自 平成 年 月 日
  同12月31日

貸借対照表の報告式様式は,経営診断第5安定性の分析(P251)を参照されたい。

 

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